飲食店お役立ちコラム

2021.07.23

経営

【居酒屋経営の新しい取り組み】バーチャル行列のできる店

バーチャル行列のできる店

コロナワクチン接種が進み始めています。ワクチン接種率が70%を超えると集団免疫が獲得できるとのこと。飲食店、特にお酒を提供する居酒屋の経営危機も、徐々に解消されていくでしょう。

ただ、完全にコロナ前に戻れるわけではなく、ある程度影響残るかと思われます。
これまで会社の仲間や上司との付き合いといえば居酒屋でしたが、今の若い世代は上司に誘われて飲みに行ったり、大勢でビール片手にワイワイと騒ぐことを好まないとコロナ前から言われていました。感染拡大がこうした居酒屋離れ、宴会離れに拍車をかけたのかもしれません。

しかし、賑やかな居酒屋の雰囲気を求める人もたくさんいます。今後はそのテイストを残しつつ、新しい取り組みをしていく必要がありそうです。
今回の記事は、居酒屋経営における新しい取り組みについて紹介していきたいと思います。

比較的規模の大きい居酒屋経営

新しい取り組み:例

比較的規模の大きい居酒屋経営の新しい取り組みとして、実際に行っている事例を調べてみました。

  • 若い女性や家族連れなど向けのメニューや、店内のインテリアの一部を変え、新しい顧客層を開拓する。
  • 大皿料理だったコース料理を、取り分ける必要がない小皿に盛りつけるサービスを提供する。
  • お客様にタブレット端末を貸し出し、居酒屋の一角や個室で「オンライン飲み会」に参加してもらう。
  • セルフオーダーシステムを導入し、店内テーブルやテラス席から、お客様のスマートフォンでモバイルオーダーで注文していただく。

比較的規模の小さい居酒屋経営

新しい取り組み案:バーチャル行列のできる店

一方、規模の小さい居酒屋経営の新しい取り組みとして、あえて少人数・予約制にするという手法もあります。
今、バーチャル行列というキーワードが話題になっていますが、これを少人数・予約制と連動させる、いわゆるバンドワゴン効果を狙ったマーケティング手法です。

「バンドワゴン効果」とは、大勢の人が支持している物や事柄は、よりいっそう支持が高くなる現象のことを指します。需要より供給を少なくして「待ち」を発生させ、それを見える化すると、「行列ができているなら美味しいに違いない」とバンドワゴン効果が働きます。

まず、少人数制だと予約が取りづらくなります。そこで常連さんは来店した際に次回の予約をしてくれるという予約ループが発生します。そうすると新規のお客様は予約が取りづらく、バーチャル行列に並んでいただくことになります。
少人数制→予約ループ→バーチャル行列→… この連続した戦略が効果を生みます。

予約が中心だと、どうしてもキャンセルが発生しますが、バーチャル行列に並んでいるお客様に空席のプッシュ通知ができる高機能なシステムサービスもありますので活用すれば新規客も入れつつドタキャンによるロスも防ぐことができます。コストをかけずに、LINE@などで告知するのも良いでしょう。

常に予約中心であれは、食材ロスも少なく効率的な居酒屋経営が可能です。
もちろんこれは居酒屋だけではありませんが、「小さい居酒屋だけど常にお客さんが一杯で賑やか」というと誰でも気になるのではないでしょうか。

居酒屋経営の新しい取り組み:まとめ

チェーン店などの、比較的規模の大きい居酒屋経営においては、経営コンサルタントなどに相談する方法もありそうですが、規模の小さい居酒屋経営においては、やはりご自身で実行してみることになるでしょう。その際は、事前の準備が重要です。

施策前にその店舗エリアを綿密に調査・分析してターゲットを設定します。それにより、どんな料理がウケるのか、どれくらいの価格設定が適切なのか、どんなサービスが喜んでもらえるかなど、お客様が何を求めているのかが明確になります。

バーチャル行列を実現するには、もちろん施策を行うだけでは難しく、ターゲットが好む味やサービスなど、それなりの店の特徴が前提ですので、お客様が求めるものを提供するというマーケットインの考え方でチャレンジしてみてください。

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