飲食店お役立ちコラム

2024.03.4

経営

【配膳ロボット】人手不足を解消するテクノロジー

飲食業界では人手不足が深刻化しており、その解決策として配膳ロボットの導入が進んでいます。コロナ禍では、配膳ロボットは非接触の接客が可能だということで注目を集めましたが、現在は導入の理由として、スタッフの負担軽減や業務の効率化が挙げられています。
この記事では、人手不足を解消するテクノロジーとして期待が集まる、配膳ロボットについて紹介します。

配膳ロボットのメリット

配膳ロボットは、すでに大手外食チェーンで利用されています。配膳ロボットの1番のメリットは、スタッフが1度で運べない量の料理を疲れ知らずで運ぶ作業ができるので、配膳効率や回転率が大きく向上する点です。

配膳ロボットの機能例

  • 空間認識・障害物センサー:人や物、壁を避けて自律走行する。

  • 座席案内:入口から座席へ顧客を誘導する。

  • 配膳・下膳:乗せられた皿を指定された目的地まで運ぶ。

  • コミュニケーション:パネルや音声で簡単な受け答えができる。

  • 店内の巡回:指定されたルートを巡回する。

配膳をロボットに任せることで、スタッフはお客様とコミュニケーションをとる余裕ができ、サービスに集中することができます。

配膳ロボットに関する意識調査

配膳ロボットに関する消費者の意識についてアンケート調査によると、配膳ロボットに「抵抗感がない」と回答した割合は、全体で45.0%でした。世代別に見ると、Z世代は41.4%、X・Y世代は44.1%、シニア世代は49.5%と、シニア世代が最も抵抗感がないという結果が明らかになりました。

配膳ロボットの接客に抵抗感を感じない理由

  • 円滑な店舗運営のために、必要だと思うから:48.0%

  • 近未来的でワクワクするから:39.3%

  • ロボットが当たり前の世の中になってきているから:36.7%

  • 食事の際の話題になると思うから:35.3%

  • 感染症対策に繋がると思うから:29.3%

その他、「既に配膳ロボットを体験しており抵抗は全くない。むしろコストを料理の質向上にむけているのであれば好意的に感じる」「最近のロボットは、配膳目的に対して完成度が高く、見ていて面白い」「衛生が保たれれば、なんでも構わない。人じゃない方が気を遣わなくて良いから、良いとも思う」などの意見もありました。

出典:株式会社DFA Robotics
(URL https://dfarobotics.com/topics/ql_y-1c37/)

配膳ロボット市場の現状と展望

帝国データバンクの2023年「人手不足に対する企業の動向調査」によると、非正社員では30.9%が人手不足を感じており、業種別では「飲食店」が82.0%で最も高い結果となりました。この現状を改善するために、配膳ロボットは大きな期待を集めています。

出典:帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査(2023年10月)
(https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p231103.html)

配膳ロボットの普及については、2021年から2022年にかけて、特に大手外食チェーンが全店に導入したことにより市場は急拡大しました。配膳ロボットだけでなく、飲食チェーン店などの受付に愛らしい形のロボットが立っているなど、ロボットが日常のなかに協働する場面が見られるようになってきています。今後も、人手不足の加速やスタッフの作業軽減を目的に、需要の拡大が予想されています。

配膳ロボット: 人手不足を克服するテクノロジー:まとめ

飲食店経営を支えるテクノロジーの進化は目覚ましく、人手不足を補うために、セルフオーダーシステムやキャッシュレス決済など、すでに多くの飲食店で普及しています。 これらに加え、配膳ロボットが普及することで従業員の負担が軽減し、サービスが向上することで、それが顧客の満足へつながり、売上向上に反映されるという好循環が産まれるでしょう。

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