飲食店お役立ちコラム

2022.07.18

集客

飲食店コラボで相乗効果を生み出そう

飲食店コラボ

飲食店にとって厳しい状況が続く中、コラボすることで相乗効果を生み出す事例が増えています。
地域の学生と飲食店・小売店と飲食店などのコラボ企画は、実際に集客や売上増加に繋がっているようです。この記事では、飲食店のコラボ企画の事例を紹介していきます。

地元の学生と飲食店のコラボ

飲食店のコラボ例1.  課題

広島市のある商工会の管轄区域は、市の中心地まで公共交通機関で30分足らずでアクセス可能で、5大学・2短大が立地する、学生が多い地域。
近年は高齢化や大型店舗の進出による消費行動の変化から、地域内の小規模事業者は厳しい景況に。さらに、経営者の高齢化に伴う廃業件数の増加により、地域の独自性も失われかけていました。

飲食店のコラボ例1. 取組内容

地域住民、特に若い世代などを振り向かせるような商品の開発やイベントが必要だと考えた商工会は、地域内の小規模事業者と学生のコラボに取り組むこととしました。

「地域のものを地域の人が地域のために」をキーワードに、地域内の小売店や飲食店が、地元の大学や高等学校と連携して、新しい商品を生み出すコラボプロジェクトが始まりました。

学生の意見を反映して、広島県の食材を活用した新たな商品(新メニュー)の開発、商品パッケージの作成を行うほか、その商品の販路開拓手段として、イベントでの出店・販売も支援。コラボプロジェクト自体の認知度向上にも取り組みを行いました。

飲食店のコラボ例1. 成果

地元の学生とのコラボで開発された商品が、若年層の新たな需要を喚起しただけではなく、地元の学生と飲食店のコラボプロジェクトの広報により、個店自体の認知度が向上し、既存の商品も含めた売上げ増加につながっています。

学生から「コラボ先のお店と一緒に新商品・サービス開発や販路開拓に取り組む中で、今まで知らなかった地域のお店について興味・関心が高まり、地元への就職も考えるようになった。」という声が聞かれるなど、コラボプロジェクトは学生と地域の接点としても重要な取組となりました。

商店街の飲食店とコラボしたメニューを開発

飲食店のコラボ例2.  課題

大阪府藤井寺市にある商店街では、来街者の高齢化や若者の商店街離れが進み、活気がなくなっていました。

飲食店のコラボ例2. 取組内容

現状に強い危機感を感じていた商店街の茶葉販売企業は、お茶と古民家をいかした新たな事業として古民家カフェを開業。

席の配置、オーダーの取り方、メニュー、価格設定など、地元のカフェ経験者からも多くのアドバイスを受け、古民家の雰囲気をそのままに畳でのんびりしてもらうスタイルのカフェとしました。
地元商店街の飲食店とコラボレーションしたメニューを数多く開発し、和菓子店とコラボした桜餅、ドーナツ店とコラボした抹茶ドーナツ、パン店とコラボしたスコーンなど、様々な商品を提供。

また、地域住民の協力も得つつ、ハンドマッサージ、アクセサリー作り、占い、しめ縄作りなど、様々なイベントを同店舗で開催。特に、若い世代にも関心を持ってもらえるよう、SNSなどを活用した宣伝活動にも取り組みました。

飲食店のコラボ例2. 成果

古民家カフェの開業により、60~80代が中心であった既存顧客に加え、30代中心の新規顧客を獲得することができ、開業時と比べて売上げは1.5倍ほどになりました。

さらに、カフェが企業セミナーの場として、また地域のプロジェクトの会議や交流の場として利用されるなど、地域コミュニティの活性化にも役立っています。飲食店のイベントに出店した際にも非常に好評で、他府県からの顧客も増えています。

地域の飲食店が大きな役割を果たしたコラボ事例を紹介しました。この他にも、飲食店のテイクアウトメニューに小売店の商品を加えるなど事業者間での連携や、タクシー会社と飲食店のコラボのデリバリーサービスなど、様々なアイデアで成功している例があります。

出典:経済産業省 ミラサポplus 飲食店 コラボ

飲食店コラボで相乗効果を生み出そう:まとめ

飲食店が他業種とコラボすることで、相乗効果を生み出す事例が増えていますが、飲食店同士でもコラボ企画が考えられるでしょう。最近では、有名ラーメン店と餃子店のライバル店同士のコラボ商品が注目を集めています。

飲食店のコラボ企画により、お互いの既存顧客がコラボ先の新規顧客となるため、話題性だけでなく直接的に顧客増加にもつながる可能性があります。

近隣のお店と繋がりがあれば、どのような展開が考えられるのか、どうすれば話題が作れるのかなどを話し合ってみるとよいかもしれません。自店とコラボ先の双方にメリットのある企画を考え、相乗効果を生み出すようなコラボを実現させましょう。

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